「パートナーの行動が最近おかしい…でも本格的な調査を依頼するには勇気がいる」「まずは低予算で様子を見たいけど、お試し調査って本当に効果があるの?」
このような悩みを抱えている方にとって、探偵事務所の「お試し調査」は魅力的な選択肢に見えるでしょう。しかし、安さだけに惹かれて契約すると、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性があります。
この記事では、元探偵として15年間の経験を持つ私が、お試し調査の実態と費用の全てを徹底解説します。読み終わる頃には、以下のことが明確になります:
- お試し調査の真の費用相場と隠れた追加料金
- 大手探偵事務所vs地域密着型のお試しプラン比較
- お試し調査で失敗しないための5つのチェックポイント
- あなたの状況に最適な調査プランの選び方
お試し調査とは?市場の全体像を理解する
お試し調査の基本的な位置づけ
お試し調査とは、探偵事務所が新規顧客獲得のために提供する短時間・低価格の体験的な調査サービスです。通常の浮気調査が数十万円規模になるのに対し、お試し調査は数万円から利用できるため、初心者にとって心理的なハードルが低いのが特徴です。
市場での分類とそれぞれの特徴
お試し調査を提供する探偵事務所は、大きく以下の3つのカテゴリーに分けられます:
【大手全国展開型】
- 豊富な資金力を背景とした低価格戦略
- 標準化されたサービスと充実したサポート体制
- 調査員の教育システムが確立されている
【地域密着型】
- 地元の地理に精通した細やかな調査
- 柔軟な対応と親身な相談サービス
- コストパフォーマンスに優れた料金設定
【格安特化型】
- 極端に安い料金設定で集客
- サービス品質にばらつきがある
- 追加料金の発生リスクが高い
お試し調査の費用相場と料金体系の徹底比較
基本料金の相場
調査時間 | 大手探偵事務所 | 地域密着型 | 格安特化型 |
---|---|---|---|
3時間 | 30,000〜50,000円 | 25,000〜40,000円 | 15,000〜25,000円 |
5時間 | 50,000〜80,000円 | 40,000〜65,000円 | 25,000〜40,000円 |
8時間 | 80,000〜120,000円 | 65,000〜100,000円 | 40,000〜65,000円 |
主要探偵事務所のお試しプラン詳細比較
原一探偵事務所
- 基本料金:55,000円(5時間パック)
- 調査員:2名体制
- 報告書:写真付き詳細レポート
- 特徴:全国対応、24時間相談可能
HAL探偵社
- 基本料金:33,000円(3時間パック)
- 調査員:2名体制
- 報告書:簡易レポート
- 特徴:成功報酬制も選択可能
あい探偵
- 基本料金:27,500円(3時間パック)
- 調査員:1〜2名体制
- 報告書:写真付きレポート
- 特徴:女性相談員による丁寧なヒアリング
地域密着型(例:○○県内専門)
- 基本料金:25,000円(4時間パック)
- 調査員:1〜2名体制
- 報告書:写真付きレポート
- 特徴:地元密着の細やかな対応
【深掘り解説】料金体系の透明化と”要注意ポイント”
見積もりに含まれない可能性がある追加費用
お試し調査の基本料金以外に、以下の費用が発生する可能性があります:
交通費・車両関連費用
- 車両費:5,000〜15,000円/日
- ガソリン代:実費
- 高速道路代:実費
- 駐車場代:実費
機材・設備費用
- 特殊カメラ:5,000〜10,000円/回
- GPS機器:3,000〜8,000円/回
- 通信機器:2,000〜5,000円/回
時間外・特殊条件料金
- 深夜早朝割増:基本料金の25〜50%増
- 土日祝日割増:基本料金の20〜30%増
- 急ぎ対応費:10,000〜30,000円
【専門家の視点】総額が膨らみやすい危険ポイント
1. 調査時間の延長 「対象者が予想外の行動を取ったため、調査を延長する必要があります」と言われ、時間単価8,000〜15,000円での延長を求められるケース。
2. 調査員の増員 「証拠を確実に押さえるために調査員を増やしましょう」と提案され、1名あたり追加で15,000〜25,000円を請求されるケース。
3. 調査日数の追加 「お試し調査だけでは決定的な証拠が得られませんでした。本格調査に移行しませんか?」と言われ、結果的に高額な本調査に誘導されるケース。
悪質業者の巧妙な手口
契約書の曖昧な表現 「調査に必要な費用」「状況に応じて」などの曖昧な表現で、後から高額な追加料金を請求する手口。
感情に訴える営業トーク 「今しかチャンスがありません」「明日から調査開始しないと証拠を逃します」などの緊急性を煽る営業手法。
【深掘り解説】評判・口コミの多角的分析
良い評判の傾向と背景
Googleマップレビューより(★4.5評価) 「お試し調査で的確な証拠を掴んでもらえました。料金も事前説明通りで、追加費用は一切ありませんでした。相談員の方が親身に話を聞いてくれて、精神的にも支えになりました。」
背景分析:
- 事前の料金説明が明確だった
- 調査対象者の行動パターンが予測しやすかった
- 依頼者が協力的で情報提供が十分だった
Yahoo!知恵袋より 「3時間のお試し調査で、夫の浮気の決定的な写真を撮ってもらえました。報告書も裁判で使えるレベルで、弁護士からも問題ないと言われました。」
背景分析:
- 調査タイミングが良好だった
- 熟練した調査員が担当した
- 法的証拠能力を意識した撮影技術があった
悪い評判の傾向と対策
X(旧Twitter)より 「お試し調査3万円と言われたのに、結果的に15万円請求された。車両代、機材代、延長料金などで膨らんだ。最初の説明と全然違う。」
背景分析と対策:
- 契約前の料金説明が不十分
- 対策:総額の上限を契約書に明記
- 追加料金の承認プロセスを確認
独自掲示板より 「お試し調査で何も証拠が取れず、『本格調査じゃないと無理』と言われた。結局、高い調査を契約させられただけ。」
背景分析と対策:
- 集客目的のダミープランだった可能性
- 対策:お試し調査の成功事例を事前確認
- 契約前に調査計画の詳細を聞く
中立的な評判から見える実態
消費者センターへの相談事例 「お試し調査の結果、『証拠が不十分』と言われ、追加調査を勧められました。これは普通のことでしょうか?」
専門家の見解: お試し調査は短時間のため、決定的な証拠が得られない可能性は高い。ただし、一定の成果(行動パターンの把握、疑いの確認など)は期待できるはず。「何も分からなかった」という結果が続く場合は、調査力に問題がある可能性。
【実践】よくある失敗事例とトラブル回避術
失敗事例1:高額な追加料金トラブル
事例詳細: 佐藤さん(仮名)は、格安を謳う探偵事務所で「3時間28,000円」のお試し調査を依頼。しかし、調査当日に「対象者が遠方に移動したため、車両代と延長料金が必要」と連絡があり、最終的に12万円を請求された。
回避策:
- 総額上限の設定:契約時に「追加料金込みで○万円以内」と明記
- 事前承認の義務化:追加費用が発生する場合は必ず事前連絡・承認を求める
- 録音の実施:重要な説明は録音して証拠を残す
失敗事例2:調査発覚による関係悪化
事例詳細: 田中さん(仮名)が依頼したお試し調査で、調査員のミスにより夫に尾行がバレ、夫婦関係が決定的に悪化。離婚調停に発展し、慰謝料請求も困難になった。
回避策:
- 調査員の経験確認:担当する調査員の経歴と実績を確認
- 秘密保持契約:調査がバレた場合の責任所在を明確化
- 段階的なアプローチ:まずは自分での確認から始める
失敗事例3:証拠能力の不足
事例詳細: 山田さん(仮名)のお試し調査で撮影された写真が、「顔が不鮮明」「法的証拠として不十分」と弁護士から指摘され、裁判で使用できなかった。
回避策:
- 報告書のサンプル確認:過去の報告書例を見せてもらう
- 撮影技術の確認:使用機材と撮影技術について詳しく聞く
- 法的証拠要件の理解:何が法的に有効な証拠になるかを事前学習
失敗事例4:連絡不通・音信不通
事例詳細: 鈴木さん(仮名)が格安事務所に依頼後、調査開始予定日に連絡が取れなくなり、前払いした料金も返金されなかった。
回避策:
- 公安委員会届出の確認:探偵業届出証明書を必ず確認
- 事務所の実態確認:実際に事務所を訪問し、設備や人員を確認
- 支払い方法の工夫:全額前払いではなく、分割払いや後払いを交渉
失敗事例5:情報漏洩のリスク
事例詳細: 個人情報の管理が杜撰な事務所により、依頼者の情報が第三者に漏洩し、プライバシーが侵害された。
回避策:
- 個人情報保護方針の確認:プライバシーポリシーの内容を詳しく確認
- データ管理方法の質問:撮影データや報告書の保存・廃棄方法を確認
- 守秘義務契約:調査員・相談員全員との守秘義務契約を確認
契約前のチェックリスト【10項目】
□ 1. 探偵業届出証明書の確認 公安委員会への正式な届出がされているか確認する。
□ 2. 料金の透明性 基本料金以外にかかる可能性がある費用を全て書面で確認する。
□ 3. 総額上限の設定 追加料金込みの上限額を契約書に明記する。
□ 4. 調査計画の詳細 どのような方法で、どの程度の成果を期待できるか具体的に確認する。
□ 5. 調査員の情報 担当調査員の経験年数と実績を確認する。
□ 6. 報告書のサンプル 過去の報告書例を見せてもらい、品質を確認する。
□ 7. キャンセル規定 調査開始前・開始後のキャンセル料について確認する。
□ 8. 成果保証の有無 調査が失敗した場合の返金や再調査の規定を確認する。
□ 9. 個人情報保護 情報の取り扱いとプライバシー保護について確認する。
□ 10. アフターサポート 調査後の弁護士紹介やカウンセリングサービスの有無を確認する。
利用・実行のステップ解説
ステップ1:無料相談の活用
準備すること
- パートナーの行動で気になる点をメモにまとめる
- 調査希望日時の候補を複数用意する
- 予算の上限を決めておく
相談で確認すべき内容
- 調査の成功可能性
- 必要な調査時間の目安
- 総額費用の概算
- 調査方法の詳細
ステップ2:複数社での見積もり比較
比較ポイント
- 基本料金と追加料金の内訳
- 調査員の人数と経験
- 報告書の内容と品質
- アフターサポートの充実度
注意事項
- 極端に安い見積もりには裏がある可能性
- 口約束ではなく書面での確認が必須
- 契約を急かす業者は避ける
ステップ3:契約・料金支払い
契約書で確認すべき項目
- 調査期間と時間
- 料金の詳細(基本料金・追加料金・諸経費)
- 調査方法と使用機材
- 報告書の内容と納期
- キャンセル・返金規定
支払い方法の選択
- 可能であれば分割払いを選択
- クレジットカード払いで支払い証明を残す
- 全額前払いは避ける
ステップ4:調査開始・進捗確認
調査中の注意点
- 対象者の行動に変化がないか観察
- 探偵社からの連絡には迅速に対応
- 追加費用の提案があれば慎重に検討
進捗報告の受け方
- 定期的な進捗報告を求める
- 重要な発見があった場合の即時連絡を依頼
- 必要に応じて調査方針の修正を相談
ステップ5:調査終了・報告書受け取り
報告書のチェックポイント
- 写真の鮮明さと証拠能力
- 時系列での詳細な行動記録
- 法的証拠として使用可能かの確認
- 不明な点や疑問点の質問
調査結果の活用
- 弁護士への相談(必要に応じて)
- 今後の対応方針の検討
- 夫婦関係の修復or法的手続きの準備
ステップ6:アフターフォロー
探偵社からのサポート
- 弁護士紹介サービスの活用
- カウンセリングサービスの利用
- 追加調査の必要性の相談
自分自身のケア
- 調査結果による精神的ショックへの対処
- 今後の人生設計の見直し
- 必要に応じて専門家(カウンセラー、弁護士)への相談
結論:あなたへのおすすめはどっち?
調査の目的と状況に応じて、最適な選択肢は変わります。以下のタイプ別診断を参考に、あなたに最適なお試し調査を選んでください。
タイプA:「まずは事実確認したい」初心者の方
おすすめ:大手探偵事務所のお試しプラン
理由:
- 料金体系が明確で追加料金トラブルが少ない
- 相談員の教育が行き届いており、親身な対応が期待できる
- 全国対応で緊急時のサポート体制が充実
具体的な選択肢:
- 原一探偵事務所:55,000円(5時間パック)
- HAL探偵社:33,000円(3時間パック)
タイプB:「予算を抑えて様子を見たい」慎重派の方
おすすめ:地域密着型探偵事務所
理由:
- コストパフォーマンスが良い
- 地元の地理に精通しており効率的な調査が可能
- 大手より融通が利きやすい
注意点:
- 複数社を比較検討する
- 公安委員会届出の確認を必須とする
- 契約内容を詳細に確認する
タイプC:「既に確信があり、証拠を押さえたい」確信型の方
おすすめ:お試し調査ではなく本格調査
理由:
- お試し調査では決定的な証拠が得られない可能性が高い
- 時間をかけた方が確実で費用対効果も良い
- 法的手続きを視野に入れるなら本格的な調査が必要
具体的なアプローチ:
- 複数日にわたる本格調査プランを検討
- 成功報酬制の調査プランも選択肢に入れる
タイプD:「とにかく安く済ませたい」予算重視の方
⚠️ 注意:格安特化型は避けることを推奨
代替案:
- 自分での事前調査を充実させる
- スマホの履歴確認
- 行動パターンの観察
- レシートや持ち物のチェック
- お試し調査は信頼できる事務所で
- 多少費用が高くても、トラブルリスクを避ける
- 分割払いやクレジットカード払いを活用
- 法テラスや消費者センターの活用
- 無料の法律相談を利用
- トラブル時の相談先を確保
よくある質問(Q&A)
Q1:お試し調査だけで離婚や慰謝料請求に十分な証拠は得られますか?
**A:**一般的には困難です。お試し調査は3〜8時間程度の短時間調査のため、決定的な不貞行為の証拠(ホテルへの出入りなど)を押さえられる可能性は高くありません。
ただし、以下のような成果は期待できます:
- パートナーの行動パターンの把握
- 浮気相手と会っている事実の確認
- 今後の本格調査の方針決定
法的に有効な証拠を得るには、複数回の調査が必要になることが多いです。
Q2:お試し調査で使用するGPS機器の法的な問題はありませんか?
**A:**GPS機器の使用には法的なグレーゾーンがあります。
合法的な使用:
- 自分名義の車両への設置
- 夫婦共有財産の車両への設置
- 相手の同意がある場合
違法になる可能性:
- 相手名義の車両への無断設置
- 他人の所有物への設置
- ストーカー規制法に抵触する使用
探偵事務所は法的リスクを理解した上で機器を使用するため、個人での設置より安全です。
Q3:調査がバレる確率はどの程度ですか?
**A:**経験豊富な探偵事務所であれば、調査発覚の確率は5%以下とされています。
バレるリスクが高くなる要因:
- 調査員の経験不足
- 対象者の警戒心が強い
- 調査期間が長期にわたる
- 依頼者の行動が不自然
バレるリスクを下げる方法:
- 実績豊富な事務所を選ぶ
- 調査中は普段通りの生活を心がける
- 探偵事務所への連絡は慎重に行う
Q4:無料相談ではどこまで詳しく話すべきですか?
**A:**以下の情報は正確に伝えることが重要です:
必須情報:
- パートナーの基本情報(年齢、職業、車種など)
- 浮気を疑う具体的な理由
- 調査希望日時
- 予算の上限
慎重に扱うべき情報:
- 詳細な住所(最寄り駅程度に留める)
- パートナーの職場の詳細
- 家族構成の詳細
契約前は、探偵事務所も営業目的で情報収集している可能性があるため、核心的な情報は契約後に詳しく伝えることを推奨します。
Q5:お試し調査の結果が「何も発見できませんでした」だった場合、料金は返金されますか?
**A:**多くの場合、返金はされません。
返金されない理由:
- 調査員の人件費は発生している
- 車両代や機材費などの経費は実際にかかっている
- 「何も発見できない」ことも調査結果の一つ
ただし、以下の場合は返金交渉の余地があります:
- 調査が全く実施されなかった場合
- 契約内容と異なる調査が行われた場合
- 調査員のミスで調査が失敗した場合
事前に「成果保証」の有無を確認し、「調査実施の証明」(報告書)を求めることが重要です。
Q6:お試し調査の報告書は、後の本格調査や裁判で証拠として使えますか?
**A:**内容次第ですが、補助的な証拠として使える可能性があります。
証拠として使える可能性が高い場合:
- 日時・場所が正確に記録されている
- 写真が鮮明で人物が特定できる
- 調査員の資格や調査方法が明記されている
証拠能力が低い場合:
- 写真が不鮮明
- 推測や憶測が多く含まれている
- 調査方法が法的に問題がある
本格的な法的手続きを考えている場合は、お試し調査よりも最初から本格調査を依頼することを推奨します。
Q7:お試し調査中に緊急事態(不貞行為の現場など)が発生した場合、どうなりますか?
**A:**事前に緊急時の対応を確認しておくことが重要です。
理想的な対応:
- 証拠撮影の継続
- 依頼者への即座の連絡
- 法的に有効な証拠の確保
しかし現実的には:
- お試し調査の短時間では十分な証拠収集ができない
- 追加料金での調査延長を提案される
- 本格調査への移行を勧められる
事前に「決定的な場面に遭遇した場合の対応」を契約書に明記しておくことを推奨します。
まとめ:後悔しないお試し調査の選び方
お試し調査は、探偵調査への第一歩として有効な手段ですが、その限界と注意点を理解した上で利用することが重要です。
成功するお試し調査の3つの条件:
- 適切な業者選び:公安委員会届出済みの実績ある事務所を選ぶ
- 明確な契約内容:料金体系と追加費用の可能性を全て確認する
- 現実的な期待値:短時間調査の限界を理解し、段階的なアプローチを心がける
あなたの大切な人生の決断をサポートするために、この記事の情報を活用し、納得のいく選択をしてください。一人で悩まず、信頼できる専門家の力を借りることで、きっと道は開けるはずです。
最後に重要なお知らせ: この記事の情報は2025年8月時点のものです。探偵業界は法規制や料金体系が変動する可能性があるため、実際の契約前には最新の情報を確認することをお勧めします。また、深刻な悩みを抱えている場合は、探偵調査と並行して、カウンセラーや弁護士などの専門家への相談も検討してください。